Rhythm and Blues At The Flamingo |
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Georgie Fame and The Blue Flames |
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1964/ Columbia/ LP | |
Yeah, Here We Go Now ! Georgie Fame And The Blue Flames !! And Let's Listen To "Night Train" !!!──すでに40年以上にもおよぶジョージィ・フェイムのレコーディングのキャリアは、1963年9月25日の夜、ロンドンのフラミンゴクラブでイギリス訛りのMCがこう叫んだ瞬間から本格的にスタートします。 デビューアルバムがライブというのは当時でも珍しかったようですが、この録音のタイミングは完璧でした。このアルバムの素晴らしさを評する際によく使われるのが「60年代のスウィンギン・ロンドンの空気が真空パッケージのように保存されている」といったフレーズですが、その空気はおそらく、ヒットを飛ばしてスターになったあとのジョージィでは再現不可能だったはず。このアルバムがもつ、現代の日本のリスナーが「そこにいたかった」と嫉妬をおぼえてしまうほどの親密な空気は、オーディエンスの一人ひとりがジョージィのことを「オレたちの仲間」ととらえていたからこそ生まれたものといえます。 「どの曲がイイ?」と聞かれても「全曲じゃね?」としか応えようがありません。演奏に込められた熱量、気さくなかけ声が飛び交う客席の猥雑な臨場感、R&B〜ジャズ〜スカ〜サンバとさまざまなジャンルをグルーヴィーに横断したプレイリスト──すべてが最高なこのライブアルバムが、ジョージィが世界へ放った最初の自己紹介でした。【K】 |